武田薬品にとって危険分子となりつつあるミカルディス

ミカルディスはアンジオテンシン受容体拮抗薬として知られる比較的新しい高血圧の治療薬です。武田薬品が開発したアンジオテンシン受容体拮抗薬から遅れて市場に出てきたこともあって売れ行きという面においては武田薬品の製品には劣るという道筋をとらざるを得ませんでした。アンジオテンシン受容体拮抗薬は類似薬としてアンジオテンシン変換酵素阻害薬がありますが、問題となっていた副作用の一つである空咳が生じないというメリットを生み出しました。そのため、武田薬品が医薬品を市場に出したときには多くの医療機関がそれを採用して使用を始めることになったのです。医療現場としてはあまり多くの種類の同系列の医薬品を持つのも在庫過多になる危険があり、使用経験が多い医薬品を優先する傾向が強いというのが実際です。そのため、ミカルディスがシェアにおいて武田薬品の開発した医薬品に勝るというのは難しい状況があります。しかし、ミカルディスは腎臓保護作用がより強いということが比較試験を繰り返してくることにより明らかとなっています。その結果として糖尿病性腎症にも適応拡大が実現されるなど確実に市場を広げています。他の高血圧治療薬との合剤も開発されてファミリー形成を行い、現場でより使いやすい医薬品として生まれ変わってきているのがミカルディスです。武田薬品や他の同種の医薬品を開発した企業としては危険な状況に陥る恐れが生じてきている我の現状です。アンジオテンシン受容体拮抗薬は妊婦に対して使うと胎児に影響が出てしまう危険性があるといった問題も残していることから、そういった問題を解決した同種の医薬品が登場するとさらに市場を賑わせることになるでしょう。